Onkui Channel

全ジャンル対応音楽メディア

*

Abraham Laboriel(エイブラハム・ラボリエル)「強烈なアクの強さ」

      2017/05/14

あらゆるジャンルで活躍しているセッションベーシストである、Abraham Laboriel(エイブラハム・ラボリエル)

ポップス、フュージョン、R&B界などで活動してきており、数多くのミュージシャンと共演しております。スティーヴィー・ワンダー、クインシー・ジョーンズ、レイ・チャールズ、ポール・サイモン、デイヴ・グルーシン、リー・リトナー、日本でも渡辺貞夫、神保彰などのミュージシャンのアルバム・ライブに参加しており、ミュージシャンから根強く支持されています。

また、持ち前の明るい性格に個性的なライブ・パフォーマンスもあってか、同じミュージシャンに何度も呼ばれることが多い印象を受けます。

 

アクの強いプレイスタイル

ポップス、フュージョン、R&Bと幅広く活動しているエイブラハム・ラボリエルですが、プレイスタイル自体は超個性的です。

セッションベーシストによくいるような、さりげなく曲に馴染ませるプレイをする器用で安定したプレイヤーとは対極に位置する、強烈にアクの強いグルーヴ・サウンドを持つベーシストです。そのため、エイブラハム・ラボリエルを自身のセッションに呼ぶミュージシャンは、”エイブラハム・ラボリエル”のグルーヴとサウンドが欲しいと思って呼んでいることでしょう。曲に馴染ませるようなプレイをするにしては、エイブラハム・ラボリエルの個性はあまりに強烈すぎるのです

 

アクの強いグルーヴ

具体的に何がそれほどアクが強いかというと、まずグルーヴのアクが強い。

エイブラハム・ラボリエルのグルーヴは非常に個性的。ファンクっぽいグルーヴ、R&Bっぽいグルーヴ、フュージョンっぽいグルーヴ、のようにある程度グルーヴというものは普通だったら分類化できる。

しかし、エイブラハム・ラボリエルのグルーヴはどのジャンルのグルーヴにも当てはまらない、”エイブラハム・ラボリエル”のグルーブなのである。

グルーヴについて言語化するのは非常に難しいが、エイブラハム・ラボリエルのグルーヴを一言で例えると「しつこい」。体にまとわりついてくるようなグルーヴで、一度囚われると逃げられないと言った感じだ。

この特殊なグルーヴはエイブラハム・ラボリエルのベースでしか味わえない感覚である。だからこそ、エイブラハム・ラボリエルは人気のベーシストなのである。エイブラハム・ラボリエルのグルーヴはエイブラハム・ラボリエルにしか出せないのであるから。

 

アクの強いサウンド

サウンドについてもエイブラハム・ラボリエルは大変個性的です。中音域が粘ついたようなサウンドで、このサウンドに彼のグルーヴが合わさることにより、強烈なウネリを生み出す。どこか詰まったような引っかかりのあるサウンドで好き嫌いははっきりと分かれそうですが、誰にも似ていない個性を作りだしています。

 

アクの強い奏法

エイブラハム・ラボリエルは元々クラシカルギターを演奏していたらしく、その影響がベースプレイにも見られます。特に顕著に表れるのがスラップ奏法である。

エイブラハム・ラボリエルは通常のスラップ奏法に加えてデコピンによって弦を弾く奏法も加えて使用する。このデコピン奏法により、エイブラハム・ラボリエルしか出せない特殊なスラップの音が奏でられるのである。

また、コード弾きも多用するが、ミュートブラッシングも上手いのでリズムのアクセントをつける際によく使われる。

フレージングに関してはそれほど複雑な音型を使うことはなく、メロディアスなプレイをするタイプでもない。

 

盛り上がり必至のライブ・パフォーマンス

アクの強いベースが特徴のエイブラハム・ラボリエルですが、それに加えてライブ・パフォーマンスが個性的なのも大きな特徴です。特にエイブラハム・ラボリエルのベースソロは、ライブにおけるハイライトになる程観客が盛り上がる。

日本におけるライブなどでは懐かしの歌謡曲をエイブラハム・ラボリエルが歌いながら弾くといったパフォーマンスも見せます。

指弾きで速弾きを行うタイプではなく、また、メロディアスなフレージングで攻めるタイプではなく、コードプレーやスラップ、デコピン奏法等を駆使してエイブラハム・ラボリエル特有のグルーヴで遊ぶのが特徴。

さらに有名なのがエイブラハム・ラボリエルのダンス。エイブラハム・ラボリエルは自身のベースソロ中にダンスをしだす。そして実際にダンスをしたくなるようなベースソロでもある。

エイブラハム・ラボリエルはグルーヴが強烈であることは再三述べていますが、ベースソロにおいてもそのグルーヴを最大限に活かします。

洗練されたプレイではなく、いなたく・泥臭い。しかし、それがまさにエイブラハム・ラボリエルの個性なのである。エイブラハム・ラボリエルにしか出せないグルーヴにエイブラハム・ラボリエルにしかできないライブパフォーマンスがあるからこそ、彼は多くのミュージシャンに強く支持されているのです。

 - ベーシスト

  関連記事

no image
Dave LaRue(デイヴ・ラルー)「ロック界の隠れた名手」

ロック界の隠れた名手、Dave LaRue(デイヴ・ラルー)。 ドリーム・シアタ …

no image
Jimmy Haslip(ジミー・ハスリップ)

左利きのベーシストである、Jimmy Haslip(ジミー・ハスリップ)。 左利 …

no image
Kai Eckhardt(カイ・エクハルト)

東洋的な響き・グルーヴが特徴のベーシスト、Kai Eckhardt(カイ・エクハ …

no image
スティーヴ・スワロウ(Steve Swallow)とは

スティーヴ・スワロウ(Steve Swallow)とは、1940年10月4日生ま …

no image
Flea(フリー)「ファンキー・パンキッシュかつメロディアスなベーシスト」

カリスマ的人気をほこるレッド・ホット・チリ・ペッパーズのベーシスト、Flea(フ …

no image
John Myung(ジョン・マイアング)「超絶6弦ベーシスト」

ドリーム・シアターの超絶6弦ベーシスト、John Myung(ジョン・マイアング …

no image
Nathan East(ネイザン・イースト)

ポップス、R&B、フュージョン、ジャズ界で活躍する超売れっ子のセッション …

フィル・レッシュ
フィル・レッシュ(Phil Lesh)とは

フィル・レッシュ(Phil Lesh)とは1940年生まれのアメリカ出身ベーシス …

no image
Paul Jackson(ポール・ジャクソン)「ヘッドハンターズのベーシスト」

ハービー・ハンコックの歴史的名盤である「ヘッドハンターズ」に参加したことで知られ …

no image
青木智仁(あおきともひと)とは

青木智仁(あおきともひと)とは、日本のセッションシーンで活躍したベーシストであり …