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ジェフ・ベック(Jeff Beck)とは

      2015/04/08

三大ギタリストといえば、世界的に有名なエリック・クラプトン、レッド・ツェッペリンのジミー・ペイジ、そしてジェフ・ベック(Jeff Beck)である。

全く楽器を演奏しない人でもエリック・クラプトンのChange the WorldかTears in Heavenを知っているだろうし、レッド・ツェッペリンというバンド名に聞き覚えのある人はいるだろう。それに比べてジェフ・ベックは認知度という点では(それでも十分にあるが)劣る。

しかし、個人的な意見ではあるが、ギタリストとしての技術という点ではジェフ・ベックは三大ギタリストの他二名と比べても抜きん出ていると思います。そもそも、ジミー・ペイジとジェフ・ベックを比べる人はいないとは思いますが、、、、(誤解のないように言っておきますが、ジミー・ペイジは大好きです)

それどころか過去現在全てのギタリストの中でも最高峰の腕前だと思います。そんなジェフ・ベックをご紹介。

 

■ジェフ・ベックは飽き性

世界的な知名度があるとはいえ、どこかふわふわしているジェフ・ベック。その最大の原因はやはり飽き性であるところ。バンドを組んでも続かない点はもちろん、音楽的にも飽き性。レッド・ツェッペリンを伝説的バンドまで育てたジミー・ペイジの忍耐力、ブルースへの探求を続けるエリック・クラプトンのような信仰心が、ジェフ・ベックには全くないのである。

ジェフ・ベック・グループ、ベックボガード&アピスという、スーパーバンドになり得るバンドを結成しても長続きはしない。

ジョン・マクラフリンに影響を受けてフュージョン路線に走っても、エレクトロニカ・テクノサウンドが気になるとそっちに路線変更をする。ジェフ・ベックのアルバムは時期によってあまりにサウンドが違うので、興味のないサウンドだと全く聞く気が起きません。

とにかく飽き性なのである。長続き・飽き性なんて、一般的にはゆとり扱いされる完全なるダメな子

しかし、それでも世界的なミュージシャンなのです。

■飽き性、しかしギターオタク

長続きしない飽き性なジェフ・ベック。しかし、活動を始めてから一つだけ飽きていないことがある。それは、ギターを弾くことです。結局ジェフ・ベックはギターオタクなのです。おそらくジェフ・ベックにとって、ひとつのバンドを続けることより、ある特定のジャンルを極めることより、ギターという楽器を極めることが重要なのでしょう

ギタリストとしての技術という点でもジェフ・ベックに並ぶ者はいないと個人的には思います。もちろん、速弾きという意味での技術であれば、星の数ほどジェフ・ベックより上手い人間はいます。しかし、こと「ギターを鳴らす」という技術ではジェフ・ベックは誰にも真似をできない技術を持っています。

■まるで人の声かのようなギター

ジェフ・ベックのギターを聞いていてずっと何かに似ているなと感じていました。最近それが何だかわかったのですが、ジェフ・ベックのギターは人の声に似ているのです。

なんでジェフ・ベックのギターは人の声に似ているのか。恐らくですが、それはジェフ・ベックがギターを自分の身体の一部だと思っているからだと感じます。ボーカリストは自分の身体の一部でもある喉を使って音楽を奏でますが、楽器奏者は楽器を介すという点で、表現が二次的になります。しかし、ジェフ・ベックはまるでボーカリストの如く、身体から直接発しているかのよう音を出すのです。

とはいえ、実際に聞いてみないとわかりませんね。

The Beatlesの名曲「A day in the life」です。ボーカルのメロディをギターで弾いているのですが、表現力はギターの域を完全に越えています。

 

■指弾き、そして自在に扱うアーム

ジェフ・ベックは誰にも真似できないようなサウンドを出しますが、奏法も普通のギタリストと全く違います。昔はピックを使っていたのですが現在ではそれが親指弾きになっています。それによって暖かみのあるサウンドを出しています。

あと特筆すべきなのはアーミング。ジェフ・ベックほど自由自在にアームを使うギタリストはいません。ギターのアームは飛び道具的に使われることが多いですが、ジェフ・ベックは完全に表現の中心として使っています。アームにより微妙な音の揺れを起こすことで、ボーカリストのビブラートの如く、多様な表現を行います。

多分ですが、、、、、ジェフ・ベックの表現を真似できるようなギタリストは未来永劫あらわれません。あまりに個性的。

■しかし、雑なところも結構ある

超個性的なジェフ・ベックですが、雑なところめ結構ある。というよりジェフ・ベックのギターは所謂「精確でメカニカル」なギターとは正反対のタイプなので、ある意味雑なところ含めてプレイスタイルである。

こちらはジェフ・ベックの名アルバム「Blow by Blow」からScatterbrain。なぜか原曲より超テンポを早めている。ちなみにこの曲のリフ部分は現在でもピックを使って弾いています。ジェフ・ベック曰くScatterbrainは良い練習になるそうです。まあ、弾けているとは言い難いが

■ギタリストとの共演

ジェフ・ベックはバックバンドを頻繁に入れ替えます。ソロ活動を行っているので当然ですが、いろいろな組合せが見れるのも一つの楽しみ。ただし、自分とは別にギタリストをバックバンドに入れることはあまりありません。そんな中、ジェフ・ベックのバックバンドに参加したギタリストに、マイケル・ジャクソンのギタリストに抜擢されたことでも有名なジェニファー・バトゥンがいます。スタジオ・ミュージシャン的なプレイヤーで精確なピッキング、そしてタッピングの技術に優れています。そんなジェニファー・バトゥンが参加していた時期の映像がこちら。

ジェフ・ベックとジェニファー・バトゥンのギターバトルが繰り広げられるBlue Wind。ジェニファー・バトゥンはさすがの技術です。しかし、このように二人のギタリストを対比するとジェフ・ベックの表現力が如何に傑出しているかがわかる。もちろん、ジェニファー・バトゥンは素晴らしいギタリストですが、、、、やっぱりジェフ・ベックってギターを「弾いている」のではなくて、ギターで「喋っている」のですよね。

こちらはエリック・クラプトンとジェフ・ベックの夢の共演。近年二人が共演していることはたまにあるようですね。以前Players誌がエリック・クラプトンとジェフ・ベックが共演したライブのレポートをしていたのですが、その時にエリック・クラプトンと比べてジェフ・ベックをべた褒めしていたのを憶えています。

Players誌は「現代三大ギタリスト」の特集時でも、ジョン・メイヤーに厳しくあたっていたな、、、ライターさん毎に好みが出ていて面白い雑誌です。

さて、二人の共演ですが、、、、ジェフ・ベックはどんな時も「ジェフ・ベックの音」を出します。超個性的でジャンルに囚われない「ジェフ・ベック」というサウンド。対してエリック・クラプトンはあくまでブルースに根ざしている。そんな対照的な二人の演奏。お互い楽しそうにギターで会話しています。

 

■結論、ジェフ・ベックはすごい

言うまでもありませんが、やっぱりジェフ・ベックはすごいんですよね。限界まで「自分だけ」の音を追求した結果でしょうか。オリジナリティ溢れるギタリストであるジェフ・ベックですが、いろいろなジャンルに手をつけてきて、貪欲に吸収していっています。彼は特定のジャンルへのこだわりはないのでしょうが、しかし、それぞれのジャンルの良いところは吸収していっているのでしょう。今後もジェフ・ベックはおそらく進化を止めないと思います。

結論、やっぱりジェフ・ベックはすごい

 - ギタリスト ,

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