デヴィッド・ガリバルディ(David Garibaldi)とは
デヴィッド・ガリバルディ(David Garibaldi)とはアメリカ合衆国出身のドラマー。ファンクバンドのタワー・オブ・パワーでのプレイで知られている。
1970年にタワー・オブ・パワーに加入して以来、ロッコ・プレスティアとのコンビネーションは、黄金のリズムセクションとして多くの熱狂的なファンから支持されている。その他、ラリー・カールトン、ボズ・スキャッグス、ナタリー・コール、ジノ・ヴァネリ、イエロー・ジャケッツ、RADなどとの共演歴がある。
■プレイスタイル
ロッコとのコンビネーション
デヴィッド・ガリバルディのプレイが最も光るのは、ベーシストがロッコ・プレスティアの時なのは間違いないだろう。
16分の達人として、プクプクとミュートしながらリズムを埋め尽くすロッコのプレイは、それまでのファンクベーシストとは全く異なる。一拍目さえ合えばその間の音符は自由に弾いていい、というようなJB的なファンクスタイルとは違うのである。
その点、細かい16分をしっかりと合わせることによってグルーヴが増していくロッコのプレイには、ガリバルディのドラミングが相性抜群だった。
ロッコの16分音符は均一に埋め尽くされているので、ドラムがそこからズレるとカッコ悪い。そのため、16分単位で丁寧に音符を叩く必要がある。だが、一方で16分意識だけを強く持ってしまうと、軽くなってしまうため、しっかりと4分の感覚も持たなければいけない。
ガリバルディのドラムプレイは、4分の深みと16分の軽やかさのグルーヴバランスが上手いのである。ガリバルディは16分で細かいフレージングを入れていっても、4分のリズム感覚の打ち出しをないがしろにすることはない。
彼のドラミングを聞けばわかります。どんなに細かいフレージングをしていても、一番聞こえてくるのは1・3拍目のバスドラと2・4拍目のスネア。4分によるグルーヴの周期を大事にしている証拠です。16分のウラを叩いていても、あくまで重要なのはオモテへの着地ということでしょう。
また、サウンドも魅力的。デッドなバスドラとは対照的に、高めに抜けていくスネア。
■まとめ
ファンクバンドは黒人が多いですが、珍しく白人によるコンビのタワー・オブ・パワー。しかし、ロッコとガリバルディは従来のファンクグルーヴには縛られない、自分たちなりのグルーヴを生み出しました。
結果的にこの二人によって生み出されたグルーヴは、世界でも幅広く支持されて、ファンクの定番グルーヴスタイルの一つともなっています。
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