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ゲイリー・ウィリス(Gary Willis)とは

   

ゲイリー・ウィリス(Gary Willis)とはアメリカ合衆国のベーシストであり、トライバル・テックにおける活動が有名である。

スコット・ヘンダーソンと共に結成しているジャズフュージョンバンドのトライバル・テックの他には、デニス・チェンバースサイモン・フィリップス、大高清美、アラン・ホールズワース、ウェイン・ショーター、ロベン・フォードなどと活動してきている。また、ソロ活動も行っている。

独自のピッキング技術による効率的な速弾き技術、ハーモニクス技術、コードワーク、作曲能力を高いレベルで有しており、フュージョン界の一流ベーシストとして人気がある。また、フレットレスベース使いでもある。

■プレイスタイル

効率重視の3フィンガーピッキング

複雑なコード進行をものともしない即興能力、そして超絶的な技術で知られるゲイリー・ウィリスだが、彼のプレイスタイルで特に注目したいのが右手のピッキング技術。

ゲイリー・ウィリスは3フィンガーピッキングの使い手である。3フィンガーピッキングの使い手としては、他にもビリー・シーンやジョン・マイアングなどいるので、それほど珍しくもない。しかし、ゲイリー・ウィリスのピッキングテクニックの独自性は、3本の指の使い方である。

通常の3フィンガーピッキングは基本的には、薬指→中指→人差指というように、ある程度決まった順番で弾いていく。

だが、ゲイリー・ウィリスの場合はそれぞれの指に役割を決めて、「弾く弦によって」使う指を変えているのである。例えば、

  • 低音弦は人差指・中指のみで弾いて、高音弦は中指・薬指で弾く
  • 高音弦への移動は薬指を使う
  • 低音弦への移動は人差指・中指でレイキングしていく

このようにそれぞれの指にはルールが課されており、状況によって使う指が変わってくる。このようなことをする意味としては、弦移動の際に、指の動きを最小限にして効率的にピッキングを行うためである。考え方としてはフランク・ギャンバレのエコノミーピッキングに似ているが、あれと同じく難しすぎて流行らない

それだけではなく、右手の指を巧みに使って、弾いた音のミュートを行ったりもしている。左手でもミュートは可能だが、右手を使う理由はフレットノイズを最小限にするため。

さらに、右手をリラックスさせて、ソフトなタッチでピッキングをするために、手首を曲げない。ソフトタッチにこだわる理由としては、その方が表現の幅が広がるからだそうだ。

ゴーストノートテクニック

ゴーストノートの音が、実音とほぼ同じ大きさの音量であることも、ゲイリー・ウィリスのひとつの特徴。

また、ゴーストノートの音色にまで気を使っており、状況に応じて、高音弦でゴーストノートをしたり、低音弦でゴーストノートをするなど工夫をしている。

ソロテクニック

上記のようなピッキングテクニックから繰り出される速弾きは圧巻。

しかも、複雑なコード進行でもなめらかにフレーズをつなげていくことができ、決してテクニックだけではない。フレージングとテクニックのバランスの良さはジェフ・バーリンを彷彿とさせる。

サウンド

中音域が強調されたようなサウンド。

フレットレスベースを用いているが、ウッドベース的な生っぽいサウンドではなく、あくまで「エレクトリック」な音。その上で、細かなニュアンスをフレットレスでつけていくようなイメージ。

■まとめ

有名なバンドでの活動がトライバル・テックくらいしかないので、ベーシスト界隈以外ではそれほど有名ではないかもしれないが、実力は超一流。

ピッキングテクニックには細かな工夫がなされており、自分の理想を実現するためには妥協を許さない。

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