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ジョン・ボーナム(John Bonham)とは

   

John_Bonham
ジョン・ボーナム(John Bonham)とは1948年5月31日イギリスに生まれ、”ボンゾ”の愛称で親しまれたレッド・ツェッペリンのドラマーである。

ロック史上最も偉大なドラマーとして挙げられることが多く、ジャンルを問わず彼の影響を受けたドラマーは数知れず。TOTOの代表曲である”Rosanna”におけるジェフ・ポーカロのハーフタイムシャッフルは、ジョン・ボーナムの”Fool in the Rain”から着想を得ていることは有名な話。サウンド、グルーヴ、テクニックといったあらゆる面で優れており、今聞いても圧倒的に個性的なジョン・ボーナム。ジョン・ポール・ジョーンズとのベードラコンビもロック史に残る黄金のリズムセクションと言うことができ、多くのプレイヤーが彼らのようなコンビネーションに憧れている。

■来歴

ドラマーとしてのはじまり

5歳の頃から、キッチン用品や空き缶といった家に置いてある物をナイフやフォークで叩いており、擬似ドラミングを行っていたジョン・ボーナム。しかし、初めてのドラム器具は10歳の頃にスネアドラムを買ってようやく手に入れる。その後、15歳の頃に両親からドラムセットを買い与えられる。そして、ジーン・クルーパ、バディ・リッチ、アート・ブレイキー、マックス・ローチ、ジンジャー・ベイカーといったドラマーを聞きながら育つ。ちなみに、当時に近所に住んでいたドラマーであるGarry Allcockによると、当時からジョン・ボーナムは非常に強く叩いていたとのことである。

レッド・ツェッペリン以前

15歳にはThe Blue Star Trio、16歳には初めてのセミプロバンドであるTerry Webb & The Spiders、そしてThe Senatorsの”She’s A Mod”で初めてのレコーディングを経験するジョン・ボーナム。1965年にはA Way Of Lifeに参加する。このバンドのレコーディング中に、ジョン・ボーナムの音がレコーディング機材には大きすぎると言われた、という逸話がある。

1968年の頃には、地域で最も優れたドラマーとみなされていたと言われているが、一方であまりに大きいドラミングの音量、そしてドラムセットを破壊してしまったことによりクラブのブラックリスト入りにもなっていたとか。

レッド・ツェッペリンへの参加

既にヤード・バーズの活動でプロとして名が通っていたジミー・ペイジ。そして同じくプロ活動を行っていたジョン・ポール・ジョーンズが参加し、続いてボーカリストとしてロバート・プラントが参加したレッド・ツェッペリン。残るはドラマーのみであったが、ここでロバート・プラントが元々一緒に活動していたドラマーとしてジョン・ボーナムを紹介する。ジョン・ボーナムのプレイを実際に見に行ったジミー・ペイジとマネージャーのピーター・グラントは、ドラマーとしてジョン・ボーナムを誘うことを決定するものの、その頃ジョー・コッカーとクリス・ファーロウにも誘われていたため、難色を示す。以降、ロバート・プラントによって8回、ピーター・グラントによって40回の電報による説得を受け、ジョン・ボーナムはレッド・ツェッペリンに参加することを決意する。

当初はニューヤードバーズとして活動していたレッド・ツェッペリンは、1968年9月までツアーを行い、その後レッド・ツェッペリンと名を改めさっそくレコーディングへと入る。早々にレコーディングを完了させ、1968年の12月にはアメリカツアーをスタートさせる。ツアーの最中にヴァニラ・ファッジのカーマイン・アピスにラディックのドラムを紹介されたことをきっかけに、以降ラディックのドラムを愛用するようになる。彼のトレードマークにもなっています。

1969年以降、ジョン・ボーナムはライブのドラムセットに、コンガ、ティンパニー、ゴングといったパーカッション類も加えていき、ライブ・パフォーマンスにて使っていく。

1980年、アメリカのツアーのためのリハーサルが行われている最中に、ウォッカを飲み過ぎて酔いつぶれたジョン・ボーナムはベッド上で吐瀉物を詰まらして窒息死してしまう。32歳の若さであった。

■プレイスタイル

ジョン・ボーナムは音量にまつわる逸話が多い。パワフルに叩きすぎてドラムセットを破壊してしまったとか、音量が大きすぎてクラブからブラックリスト扱いされたとか。そのため、なんとなく「音量が大きい」ドラマーというイメージはあっても、それ以外の何が凄いのかはいまいち伝わってこないと思われるかもしれない。それなのにロック史上で最も素晴らしいとか言われても中々ピンとこない方もいるだろう。

しかし、この男はもう理屈ではない。

現代のドラムテクニックはあらゆる面で進歩している。手足のテクニック、リズムの細分化などなど。それと比べると昔のドラマーはテクニック的にはどう足掻いても現代ドラマーには勝てないし、リズムのタイトさという点でもやはり現代ドラマーの方が気を使っていることの方が多い。

それでもだ。それでもジョン・ボーナムのドラミングは誰しもが憧れる。一音一音をパワフルに叩きながらも、力押しではないハネ感もあるグルーヴ、足のテクニック。サウンド・テクニック・グルーブ全てにおいてジョン・ボーナムは個性的だった。だからこそ、時代を経ても愛され続けるのだろう。

グルーヴ

大体歴史に残るようなミュージシャンというのは、どんな楽器奏者であろうと独自のグルーヴを持っている。ジョン・ボーナムもパワフルなドラミングが注目されることが多いが、結局何が凄いかというとこのグルーヴであろう。

パワフルな叩き方をしているので、マッチョ系なストレートなグルーヴかと思いきや、ジョン・ボーナムのグルーヴはパワフルさを持ちながらも丁寧と言ったらいいのか?とにかく意外と芸が細かいのである。しかも相当に。彼は間違いなく単なるパワフルなドラマーではないです。いろいろなグルーヴをおそらく身に付けてきており、グルーヴの位置を自在に変えていって独特で気持ちの良いグルーヴを出してくる。

グルーヴは身体で感じるものなので、言語化はしにくい。だが、ジョン・ボーナムのグルーヴをあえて表現してみると、深く・重く、それでいて軽妙、さらにパワフルでありながら妙なハネ感もある。彼のドラミングがなぜこうも人を惹きつけるのか。聞いてみれば一瞬でわかります。聞いていてこんな心地の良いドラミングはない。

テクニック

ジョン・ボーナムのテクニックとして言及されることが多いのが、彼の足技。”Good Times Bad Times”の頭抜け三連は特に有名。しかも、彼はそれをワンバスでやる。”Immigrant Song”の16分中抜きでの足技も圧巻。

しかし、この足技を凄くしているのはまたしても彼のグルーヴである。バスドラを入れる位置、休符の使い方がとにかく抜群。もし同じフレーズを叩けたとしても、絶対に同じように聞こえません。テクニックとグルーヴがこのように合わさると、こんなにも格好良く聞こえるんですね。

サウンド

ジョン・ボーナムのあのサウンドに憧れているドラマーも多いでしょう。図太くパワフルな音。そして、なにより一音一音が格好良い。レッド・ツェッペリンの曲を聞いていると、そのうちジョン・ボーナムのドラムが耳から離れなくなります。一音一音がここまで人の耳に届いて、そして、美しく・気持ち良いと思わせるドラマーはなかなかいない

■まとめ

ロック史上最高のドラマーとして挙げられることの多いジョン・ボーナム。保証します。このドラマーは絶対に聞いたほうが良い。昔のドラマーだから、とかいう理由で聞かないのは絶対にもったいない。時代なんかもはや関係ないくらいにジョン・ボーナムのドラミングは圧倒的に気持ち良いはずです。


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