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John McLaughlin(ジョン・マクラフリン)「速弾きの伝道師」

      2015/01/28

速弾きの伝道師、John McLaughlin(ジョン・マクラフリン)

トニー・ウィリアムスのライフタイムやマイルス・デイヴィスをはじめ、ギタリストとして数多くのアルバムやツアーに参加をしており、自身がリーダーを務めたバンドであるマハヴィシュヌ・オーケストラでの活動は特に彼のギタリストとしての地位を絶対的なものとしております。

主にジャズ・フュージョン畑で活動しておりますが、ロックのフィーリングも持ち、インド音楽にも精通しているなど、一つのジャンルに分類するのは難しいミュージシャンであります。実際にジョン・マクラフリンの音楽は非常に独特であり、一つの世界観を作り上げております。

あえて分類するならジャズ・フュージョンギタリストに属しますが、そのプレイスタイルはロック界に大きな影響を及ぼしております。特にジェフ・ベックやサンタナ等ジョン・マクラフリンからの影響を非常に受けており、ジェフ・ベックが一時期フュージョン路線に走ったのもジョン・マクラフリンからの影響が大きく関係している。

速弾きが性分

ジョン・マクラフリンは速弾きで有名ですが、彼自身も速弾きが性分であると発言しており、速弾きに注目されるのをあまり否定的に捉えていないようです。

事実ジョン・マクラフリンは速弾きを多用しますが、単なる速弾きギタリストであれば、その後現れてくる超絶ギタリストの影に隠れてしまいます。それでは、なぜジョン・マクラフリンは今でもギタリストとして変わらずに評価をされているのか。

アル・ディ・メオラもそうですが、「ただ単に速く弾くだけ」のギタリストであれば、大きな影響を周りに与えることはできません。アル・ディ・メオラもジョン・マクラフリンも速弾きはしていますが、そのギタープレイに独自の哲学を持っているのが、所謂速弾きギタリストとの大きな違いであります。

アル・ディ・メオラはフルピッキングで全ての音を精確に弾くというスタイルを追求しましたが、ジョン・マクラフリンはアル・ディ・メオラとはまた別の速弾きスタイルを追求しております。

 

シーツオブサウンドの追求

ジョン・マクラフリンのギタリストとしての哲学は「シーツオブサウンド」という言葉に込められています。

シーツオブサウンドとは偉大なるサックスプレイヤーであるジョン・コルトレーンのプレイスタイルを形容する際に使用され、彼のプレイスタイルの代名詞でもあります。ジョン・マクラフリンはジョン・コルトレーンに多大なる影響を受けており、ギターでジョン・コルトレーンのシーツオブサウンドを目指していると語っています。

シーツオブサウンドとは何か?シーツオブサウンドは音が敷き詰められたようなジョン・コルトレーンのプレイを形容して使われました。

そしてジョン・マクラフリンのギタープレイに関しても、シーツオブサウンドと形容するにふさわしく、まるで音が敷き詰めれられているかのように、ギターを弾きます。

 

こちらの動画でもわかるように、ジョン・マクラフリンは音を詰め込むのが非常に好き。ジョン・マクラフリンを聞いてくるとわかるのですが、彼は速弾きが好きというよりは「音を敷き詰めるのが好き」なんですね。如何に速いテンポで、速く弾くか、ということにはあまり興味はないと思います。速弾きが目的というより、音を敷き詰めていった結果、テンポが速い曲では速弾きになっているということです。速弾きはあくまで副次的な効果です。

サウンドに関しては乾いた音で、ピッキングはアル・ディ・メオラと異なり結構雑な部分もあったりします。そのため、少しつっかえることもあり、全ての音を均一に弾くアル・ディ・メオラとは違い、非常にブレる速弾きではあります。これがまた結果的にはジョン・マクラフリンの個性ともなっています。

マハヴィシュヌ・オーケストラ

そしてジョン・マクラフリンのキャリアで外せないのはマハヴィシュヌ・オーケストラでの活動。チック・コリア率いるRTF、ジョー・ザヴィヌル率いるWeather Reportに並ぶフュージョン・クロスオーバーを象徴するバンドだと思います。

ロックの要素が非常に強く、参加しているメンバーは全員個性派です。特にヤン・ハマーとビリー・コブハムというアクの強いプレイヤーがいることにより、異様な緊張感があるバンドでした。

 

こんなバンドが1970年代にいたんですね。。。。ジョン・マクラフリンは今も昔も根本的にはギタープレイは変わっていません。この頃から音は乾いているし、ピッキングにはブレがあるし、そして音は敷き詰めています。やはりジョン・マクラフリンというギタリストは強烈な芯を自分の中に持っています。

 

アコースティックギターでのプレイ

また、ジョン・マクラフリンはアコースティックギターでもプレイをします。アル・ディ・メオラ、パコ・デ・ルシアとのSuper Guitar Trioは当時聞いた方はおそらく大きな衝撃を受けたでしょう。

全員が超絶技巧の持ち主ながらポイントは、全員が確たる自分のスタイルを持っていること。ジョン・マクラフリンの速弾きは本当に個性的でクセになります。

こちらはジョン・マクラフリンの曲の中でも個人的に非常に好きなHijacked。ジョン・マクラフリンがアコースティックトリオで活動していた時期です。ベースはこれまた超絶的テクニックを持つドミニクデピアザです。日本での知名度はいまいちですが、実はマシューギャリソンやアドリアン・フェロー等の若手人気ベーシストに大きな影響を与えているベーシスト。上手いし、弾き方がわけわからないし、フレーズもかっこいいというグレイトなベーシストです。でも、なぜかあまり日本では知名度がない。ちなみにこの動画は残念ながら途中で終わってしまい、ジョン・マクラフリンのギターソロは聞けません。単に、ドミニクデピアザを紹介したいから貼ってみました

音を敷き詰めることにこだわりを持つジョン・マクラフリンのギタープレイは、単なる速弾きギタリストの枠では語れない独特な個性があります。アクの強いギタリストであり、一度ハマると中々抜けださせない。是非聞いてみてください。

 - ギタリスト ,

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