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アンソニー・ジャクソン特集「スーパープレイが聞ける作品10選」

      2015/04/21

セッションベーシストとして屈指の実力をほこるアンソニー・ジャクソン。ジャズ・フュージョン・ポップス・プログレとジャンルを問わず、数えきれない程の作品に出演してきており、おそらく本人でさえ全ては把握していないのではないかと思う。

超一流の実力を持つアンソニー・ジャクソンなので、彼のプレイには基本的に”ハズレ”はない。彼が参加した作品を聞けば、どの作品であろうと、クオリティの高いベースプレイを聞けるだろう。

その中でも特に気に入っている作品を10作品ピックアップしてみた。安定的なプレイに定評のあるアンソニー・ジャクソンですが、その裏に潜む破天荒でスリリングな面も見られる、アンソニー・ジャクソンのベースプレイが爆発している作品を集めてます。

Michel Camilo『Caribe』

ミシェル・カミロがビッグバンドを率いているライブ版。ミシェル・カミロとアンソニー・ジャクソンは付き合いが長く、ミシェル・カミロのトリオアルバムにも参加している。トリオアルバムでのアンソニーのプレイももちろん素晴らしい。
オールジャンル対応のアンソニーは当然のようにラテンも堪能である。ウネるようなグルーヴでべっとりと低音に張り付く様なベースプレイを全編に渡って繰り広げている。また、グルーヴを堅実に守る一方で、アンソニーの狂ったようなフィルインが目立つアルバムでもある。アンソニーはベースの自由度が高いジャンルになるほど、プレイがスリリングになっていく傾向にあるが、特にミシェル・カミロのバンドではいつも暴れまくる。最後の曲の”Caribe”で、リズムセクションだけになるパートがあるが、そこでの演奏は驚異的。他にも”Not Yet”でのユニゾンプレイも正確。全編渡ってアンソニーのスリリングねベースプレイが聞けるオススメアルバム。クリフ・アーモンドとのコンビネーションも抜群。

Steve Khan『Suitcase』

スティーヴ・カーンとアンソニー・ジャクソンの関係も長い。スティーヴ・カーンの絶版になっている作品の多くにアンソニー・ジャクソンが出演しているが、その頃の演奏は伝説となっている。

入手が難しいため、それらの作品ではなく、入手が容易な『Suitcase』をご紹介。アンソニー・ジャクソン、デニス・チェンバース、スティーヴ・カーンとのトリオアルバムである。
スティーヴ・カーンの曲は同じモチーフをずっと演奏し続けるようなものが多く、自由度が高い。そのため、デニス・チェンバースとアンソニー・ジャクソンのリズムセクションは奔放に暴れ狂う。デニス・チェンバースお馴染みのスリップビートソロを何度も聞けるし、アンソニー・ジャクソンの奇数割のポリリズムやベースソロも聞ける。ただし、曲については人によっては眠いと感じてしまうアルバムでもある。プレイ自体は、スリリングであり常に緊張感が溢れるのだが、、、、、”The Suitcase ”におけるアンソニー・ジャクソンのプレイは特に素晴らしい。

Chaka Khan『What’Cha Gonna Do for Me』

アンソニー・ジャクソンのポップスプレイといえばこれ。製作期間が長く、ベースフレーズは最適なものが思いつくまで考えることができたとのことだ。それだけに無駄な音が含まれない、スッキリとしたベースプレイを見せる。それでいてアンソニー・ジャクソンらしい重厚なグルーヴでアンサンブルの土台を支えている。あと、アンソニー・ジャクソンのベースプレイでは珍しい、スラップっぽい音が”Fate”で聞ける。アンソニー・ジャクソンのポップスにおけるベースプレイの真髄が聞けるアルバム。

上原ひろみ『Voice』

上原ひろみのトリオ編成アルバム。上原ひろみがそれまでのメンバーを全面的に変更して、アンソニー・ジャクソンとサイモン・フィリップスを招いて制作した作品であり、まずこの二人を呼べてしまう上原ひろみの大物っぷりに驚く。
サイモン・フィリップスが加わることにより、破壊的でロック的な要素が入り込んで、今までの上原ひろみのトリオアルバムと雰囲気を一新している。ジャズ的な上原ひろみのプレイ、一方でプログレ的な曲の展開、ロック的なサイモン・フィリップスのドラミング、そしてそれらの橋渡しとなっているアンソニー・ジャクソンのベースプレイ。相変わらずこういう音楽におけるアンソニー・ジャクソンはスリリングこの上ない。
“Now or Never”と”Labyrinth”でアンソニー・ジャクソンのプレイがフィーチャーされています。ちなみに”Labyrinth”はスタンリー・クラークも自身のアルバムで弾いている。ベースプレイを聴き比べてみると面白い。全然違います。

Al Di Meola『Tour De Force』

アル・ディ・メオラのライブ版で、ヤン・ハマー、ミンゴルイス、スティーヴ・ガッドも参加している。ヤン・ハマーが目立ちまくっているアルバムである。

アル・ディ・メオラの作品では、アンソニー・ジャクソンのピックプレイが聞けるのでオススメです。アンソニー・ジャクソンがどういった曲でピック弾きを使うのかということがよくわかってくる。シャープでブライト、そして重厚なアンソニー・ジャクソンのピックプレイが聞ける。”Race With Devil on Spanish Highway”でのユニゾンは凄まじい。

Lee Ritenour『Gentle Thoughts』

リー・リトナーの代表的なフュージョンアルバム。アンソニー・ジャクソンの幅広いベースプレイが満遍なく入っている作品。下に張り付くようなベースプレイあり。ランダムな音の羅列でテンション爆発意味不明なベースソロが”Meiso”にあり、ウルトラC難度の超絶ユニゾンが”Captain Fingers”にある。曲も全て良いので、聴きやすく、それでいてプレイの質も高い。

Michel Petrucciani『Trio In Tokyo』

ミシェル・ペトルチアーニとスティーヴ・ガッドとのトリオアルバム。アンソニー・ジャクソンのジャズプレイが聞ける。アンソニー・ジャクソンのサウンドがジャズにもフィットすることに驚かされる。全然ウッドベースっぽい音ではないのに。。。。

スティーヴ・ガッドとのコンビネーションが素晴らしく、なによりミシェル・ペトルチアーニのピアノプレイが美しいことこの上ない。心を打つピアニストであり、そのプレイをサポートするアンソニーとスティーヴのプレイに注目。

深町純&ニューヨーク・オールスターズ『ライヴ』

フュージョン界のオールスターを集めたライブアルバム。ブレッカー・ブラザーズ、デヴィッド・サンボーン、マイク・マイニエリ、スティーヴ・カーン、リチャード・ティー、深町純、アンソニー・ジャクソン、スティーヴ・ガッドというとんでもない面子。金かかりそう。。。。1曲目の”Rocks”からマイケル・ブレッカーとデヴィッド・サンボーンのバトルが見られる。アンソニーのプレイは破天荒な部分もありつつ、ボトムをしっかりと支えている。

Buddy Rich『Very Live at Buddy’s Place』

若き日のアンソニーのプレイが聞ける。あのバディ・リッチのバンドでのプレイ。ベースソロもあり、今と比べると若々しいが、それでも十分に玄人じみたプレイをしている。

Quincy Jones『Sounds…and Stuff Like That』

クインシー・ジョーンズの作品。ポップスでのアンソニーのプレイが聞ける。無駄は省き、安定感のある堅実なプレイを見せる。


 

アンソニー・ジャクソンのベースプレイはどの作品であろうと素晴らしいが、特に筆者が好んで聞くのはこれらの作品です。アンソニー・ジャクソンの魅力は安定的なベースプレイだけではなく、スリリングで破天荒なベースプレイを行うところだと個人的には感じます。そういった破天荒なプレイはフュージョンやラテン等に多いので、必然そういったジャンルのピックアップが多くなってしまいました。是非聞いてみてください。

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