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ラッシュ(Rush)とは

      2015/02/25

ラッシュ(Rush)とはロックの殿堂入りを果たしているカナダ出身のロックバンドであり、世界で4千万枚以上のセールスをほこっている。

時代に合わせて変化する音楽性、高度な演奏技術、変拍子、最新技術の積極的導入、哲学的な歌詞、それでいてポップなメロディが特徴のトリオバンド。1968年にアレックス・ライフソン、ジェフ・ジョーンズ、ジョン・ラトジーにより結成されたが、ベースはすぐにゲディ・リーに変わる。さらに、デビュー後にドラムがニール・パートに変わってからは、メンバー不動で長年活動を続けている。ロックの殿堂入りのみならず、Juno Awardの受賞とその殿堂入りを果たしており、名実ともに世界の最高峰バンド。ドリーム・シアターもラッシュから大きな影響を受けている。

トリオバンドでありながら、多様な音が楽曲に含まれており、ライブ中はヘルプの助けを一切使わずに三人だけでこなす。そのため、一人二役以上の役割をこなす必要が生じることもある。特にゲディ・リーに関しては歌いながらベースを弾き足元でシンセサイザーを操作することがあり、ラッシュのライブの見所の一つにもなっている。

ただし、なぜか日本ではあまり人気がない。長らく日本には訪れておらず、非常に残念

■来歴

ハードロック期

初期の頃はレッド・ツェッペリン大きく影響を受けた音楽性であった。ツェッペリン的なリフとハードロック的なサウンド、そしてラッシュ特有の若干ダサいメロディ。1974年にファーストアルバム『Rush』を発表するが最初の方はあまり上手くいかなかった。しかし、ラジオのプレイリストに”Working Man”が加えられてから売上も一気に伸びることになる。

その後『Fly By Night』『Caress of Steel』を発表していくが、バンドの大きな転機が訪れるのは『2112』の発表であろう。20分を越える楽曲が収録されており、ラッシュの大曲主義の幕開けともなる作品。

デビュー初期のラッシュはハードロックバンドとしての色合いが強かったが、『2112』以降はしばらくプログレッシブロック的な要素を多く含む作品を発表していくことになる。

プログレ期・シンセサイザーの導入

『2112』後は、1977年に『A Farewell To Kings』1978年に『Hemispheres』を続けざまに発表していくことになるが、相変わらずの大曲主義・プログレ的展開を見せていく作品となる。

また、シンセサイザーを導入する変化も見せており、後のラッシュの大きな特色となる様々な音の導入はこの頃からみられ始める。シンセサイザーを導入することにより、『2112』までのハードロック色が薄まり、泥臭かった音楽性も洗練されることになります。

ラジオフレンドリー期

三作連続で長い曲だらけのプログレ作品を発表していたラッシュだが、長い曲を作るのに疲れてしまったのか、ここでまた大きく音楽性を変えていくことになる。

ラジオ向けに5分以内に抑えた曲、レゲェやニューウェイブの導入、コンセプチュアルな世界観からの脱却をし、一気にチャート向けのラジオフレンドリーな作品である『Permanent Waves』を1980年に発表。アメリカ合衆国でトップ5に登りつめ、ラッシュは世界的なバンドになるのである。

特に一曲目の”The Spirit of Radio”はラジオを皮肉っている曲でありながらラジオ向けのシングル曲である点が、如何にもラッシュらしい。短くまとめられた耳馴染みの良いポップスなのに、高度な演奏技術と変拍子が散りばめられており、音楽性を犠牲にせずにラジオフレンドリーな曲を作ってしまったのである。

ラッシュ最高傑作候補の一つである『Permanent Waves』の翌年には、これまた最高傑作候補の『Moving Pictures』を発表。こちらはなんとUSチャート3位、4,000,000万枚以上のセールスに達する。正真正銘の化け物バンドとなる。”Tom Sayer”というかったるい名曲、”Red Barchetta”という単なる名曲、”YYZ”というインストゥルメンタルの名曲、”Limelight”という哀愁漂う名曲。名曲多すぎ

ハードロック→プログレというメジャーアップデートを経たラッシュの音楽性だが、『Permanent Waves』『Moving Pictures』を以ってラッシュらしさが完全に確立したといっていいだろう。以降はマイナーアップデートを繰り返しつつも、「ポップでありながら技巧的で音楽性が高い」という基板は揺るがない。

シンセサイザー前面期

ラッシュらしさが確立した後も、音楽性を変えていく意識自体は常に行うラッシュ。1982年発表の『Signals』、1984年の『Grace Under Pressure』、1985年の『Power Windows』、1987年の『Hold Your Fire』ではそれまでも使用していたシンセサイザーをさらに前面に押し出すようになる。スカ、レゲェ、ファンクの要素も採り入れており、実験的な試みを行っている。

ギター前面期

シンセサイザーをしばらく前面に押し出していたラッシュだが、今度はまたシンセサイザーの比率を下げてギターをフィーチャーするようになる。1989年に『Presto』、1991年に『Roll The Bones』、1993年に『Counterparts』、1996年に『Test For Echo』と発表していく。”Roll The Bones”、”Animate”、”Stick it Out”、”Cold Fire”等の名曲を量産していくあたり、さすがのラッシュ。

しかし、ニール・パートが娘・妻を亡くしてしまい、バンド活動は一時的に休止することになる。

カムバック

休息期間を経て、ラッシュはメンバーチェンジをせずに再び2002年に『Vapor Trails』を引っ提げて戻ってくる。このアルバムではシンセサイザーが一切使われていない。また、その後も創作意欲が留まることはなく、2004年に『Feedback』,2007年に『Snakes & Arrows』,2012年に『Clockwork Angels』を発表。活動40周年を越えても精力的な活動を続け、妥協のない作品を制作し続ける姿勢は圧巻。

■メンバー

ゲディ・リーアレックス・ライフソンニール・パートになってから、一切のメンバーチェンジが行われていないラッシュ。ライブでは再現不可能な曲があるにも関わらず、ヘルプは一切雇わず、同期などを活用しながら三人のみで活動を続けている。

楽曲制作も完全に分業体制が確立しており、ゲディ・リーとアレックス・ライフソンが作曲、そしてニール・パートが作詞を行っている。ゲディ・リーは建築家的なアプローチで作曲を行い、アレックス・ライフソンは感性による閃きで作曲を行うとのこと。ソースは『R30』もしくは『Rush in Rio』の特典映像。

全員の演奏技術が非常に高いことが特徴であり、それぞれが自身の分野でトップレベルの技術を持っている。

ゲディ・リー:ベース、ボーカル、キーボード、その他いろいろ

ライブ中は一番忙しい男。歌いながらベースを弾いて、足元でペダルを操作する一人三役は日常茶飯事。しかも、ベースはゴリゴリのリードベース。いつからか一本指奏法になっていた。音のでかさと音数の多さには定評がある。あと、ボーカリストとしてはキーキー叫んでいて日本人向けではない。一人三役もこなしているのに、ベーシストとして抜群に上手い。凄い。

アレックス・ライフソン:ギター

厚みのあるサウンドに、ディレイを活用したコードワーク、テクニカルなギターソロが特徴のギタリスト。彼がいることにより、ラッシュの音楽はトリオとは思えない重厚なサウンドとなっている。

ニール・パート:ドラム

360°自身を取り囲むドラムセットを使用する。なんか横の機械で鉄琴のような音を出すことも。ドラマーとして非常に高い技術を持っており、ライブ中のドラムソロはラッシュのライブの見所の一つとなっている。8分くらいドラムソロをしていても聞いてて飽きない。

■ラッシュの何が良いか

ラッシュの何が結局良いのか?まず、ラッシュの凄さというのは40年以上も続けているにも関わらず、バリバリの現役バンドということ。今でも新譜を出しているし、そのクオリティも非常に高い。過去の成功に囚われることなく、貪欲に新しい音楽性や新しい機材を導入する積極性があり、40年以上続けていても常に進化している。

昔の曲も今のライブで演奏すると全然聞こえ方が違う。むしろ、ライブでめちゃくちゃ格好良いと思ってスタジオ版を聞くと格好悪いことがあったりするくらいである。ライブ版『Rush In Rio』で”La Villa Strangiato”を聞いた時は鳥肌が立つほど格好良いと思ったものだが、スタジオ版は逆にそのダサさに驚かされたものです。つまり、時代に合わせて過去の曲をいちいちブラッシュアップしてるんですね。凄い。

さらに、演奏力。全員が自身の分野でトップレベルの実力を持っています。しかも、年々上手くなっているのが恐ろしい。ゲディ・リーなんか、過去と今ではサウンドが全然違う。昔はブリブリ言わせていたのが今ではバキバキ。そして、今の方が良い。ラッシュは解散をしたことが一切なく、一時的に休止する以外は継続的に作品を発表してきていたので、今でもとにかくエネルギッシュ。

最後に、楽曲自体の良さ。ラッシュは時期によって音楽性が変わるので、どの作品も新鮮なきもちで聞ける。それでいて、しっかりと「ラッシュらしさ」という個性もある。特に『Permanent Waves』以降のラッシュはポップさ、演奏技術の高さ、楽曲の複雑さが素晴らしいバランスで成り立っている。

■今から聞く人へのおすすめ

ラッシュの作品はどれもクオリティが高い。どの作品から聴き始めても良いと思うが、時期によって音楽性が異なるためまずはライブアルバムから聞くことをおすすめします。特に『Rush in Rio』はあらゆる時期のラッシュの楽曲が収録されています。そのため、自分の好みの楽曲を探して、それがどのアルバムに収録されているか確認すると良いでしょう。

『Rush in Rio』は休止後のラッシュの演奏であるが、なぜか全員上手くなっているという訳のわからないことが起こっている。しかも、ブラジルの客はラッシュのライブをサッカーの試合と勘違いしているのか、マジで狂っている。インストゥルメンタルでギターのメロディを歌い出すほど狂っている。とんでもない熱気を持ったライブアルバムであり、絶対的おすすめアルバム。

■まとめ

結論、ラッシュは素晴らしい。日本で人気がなくて悲しいので、皆様是非お聞き下さい。

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