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スクール・デイズ(School Days)

   

スクール・デイズ(School Days)とはスタンリー・クラークが1976年に発表したアルバムである。

スタンリー・クラークと言えばウッドベース・エレクトリックベースの両刀使いであり、リターン・トゥ・フォーエヴァーでの活躍以後は主にソロで活動しているベーシスト。ジャコ・パストリアスと生まれた年が一緒であり、ジャコとは全く異なるスタイルでベース界に影響を与えた人物でもある。

そしてスクール・デイズはそんなスタンリー・クラークの最高傑作との呼び声高い名盤であり、スタンリーのベーステクニックが詰め込まれている、ベーシスト必聴盤である。さらに、曲自体の質が非常に高く、スタンリー・クラークの代表曲ともなる”School Days”が収録されている。

楽曲解説

全体的にその時期に流行った音楽性を採り入れた楽曲群で構成されている。シンセが派手に使われていたりしており、豪華この上ないアレンジには時代を感じなくもない。しかし、非常に聞きやすく取っ付きにくい曲で占められており、ベーシスト以外の方が聞いても楽しめるであろう。それでいて、ベースプレイは物凄い。クオリティの高い楽曲とベース満載のテクニックショーを両立させている。

1.スクール・デイズ – “School Days”

アルバムのタイトルトラックであり、以後スタンリー・クラークの代表曲ともなる。スタンリー・クラークのテクニックがこれでもか、という程に詰め込まれている。コード弾き、ハーモニクス、スラップ、速弾きと1曲に盛り沢山の内容。それでいてめちゃくちゃ聞きやすい。ベースが暴れまくるのに、曲として聞いていても楽しいという奇跡的バランスで成り立っている。

イントロはいきなりスタンリー・クラークらしいパワフルなコード弾き。そこからドロックなギターソロが入ってくる。と、思いきやギターソロが終わると急に静かな展開に、、、、ここでスタンリー・クラークのハーモニクスプレイが静けさの中で鳴り響く。ここから、ベース史上でもトップレベルの素晴らしいソロが始まるのである。

如何にもスタンリーらしいペンタの使い方と、如何にもスタンリーらしくない見事な構成力によるベースソロ。徐々に音数を増やしていき、同型フレーズによる速弾き、そしてスラップと盛り上げるための仕掛けがてんこ盛り。完璧なる起承転結。

ベーシストであれば絶対に聞いておきたい。

2.クワイエット・アフタヌーン – “Quiet Afternoon”

騒がしかった一曲目のスクール・デイズとは打って変わって、一気にゆったりとした雰囲気が流れる二曲目。最初の二曲の対照的な雰囲気がこのアルバムを名盤たらしめる一つの要因であろう。ドラムはあのスティーヴ・ガッド。小休止に最適。

3.ザ・ダンサー – “The Dancer”

スタンリー・クラークのスラップが聞ける。ブラスが大袈裟なのが時代を感じます。スタンリー・クラークのスラップは相変わらずアクが強いです。ベースプレイ的に目立ったことはしているわけではないが、スタンリー・クラークは音が個性的なため、特に何もしなくてもやたら耳に入ってきます。楽曲の完成度も高く、聞いていて飽きない。

4.デザート・ソング – “Desert Song”

スタンリー・クラークのウッドベースプレイが聞ける曲。イントロから弓を使ってプレイしています。静かな曲であり、美しい。ジョン・マクラフリンもアコースティックギターで参加しています。スタンリーはウッドベースでも非常に個性的な音をしており、アタックが強くて前に出てきます。お馴染みの速弾きフレーズも聞けます。

5.ホット・ファン – “Hot Fun”

スタンリー・クラークのスラッププレイを思う存分堪能することができる曲。スタンリーはサムピングアップをしませんが、サムピングでの音数は非常に多いです。細かく低音を連打することにより、小気味良いグルーブ感が生まれます。

6.ライフ・イズ・ジャスト・ア・ゲーム – “Life Is Just a Game”

プログレ的な展開を見せる曲であり、リターン・トゥ・フォーエヴァーっぽい部分もちょっとあったりする。あとボーカルが入っている曲でもある。ドラムはビリー・コブハム。

イントロからいきなりビリー・コブハムとスタンリー・クラークによる速弾きユニゾン。この最高にアホ(褒め言葉)な感じがたまらん。スタンリー・クラークファンはこれがあるから、スタンリー・クラークファンをやめられないのです。

ボーカルパートが終わると、大袈裟な展開変化でインストパートに雪崩れ込む。この大げさな感じも如何にもスタンリー・クラークらしい。最高です。ソロが終わる度に意味不明なユニゾンを無駄に挟むのもアホ(褒め言葉)すぎて最高です

ベースソロは速弾きの連続にスラップ。相変わらずスタンリー・クラークの音は個性的であるなとも感じさせる。アクが強すぎる。スタンリー・クラークお得意の同型速弾きも連発。スタンリーのベースプレイを十分に堪能できます。

まとめ

スタンリー・クラークの作品の良いところは、まず楽曲のクオリティが高いので聞いていて楽しい点である。ベーシストのソロアルバムはどうしてもベースのテクニック大会のようになってしまいがちで、途中で眠くなる傾向にある。その点スタンリー・クラークのアルバムは、ベースが中心にありながらも、楽曲がポップなので聞きやすい。

そして、『スクール・デイズ』については楽曲のクオリテイとスタンリーのベースプレイの充実っぷりが非常に高いレベルでバランスが取れている。最高傑作といっても問題ないと思う。ベース史にも残る傑作なので、是非ともベーシストであれば聞いて頂きたい。

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