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Simon Phillips(サイモン・フィリップス)「シャープなドラミング」

   

ロック、ポップス、フュージョン、プログレ界などで活躍するドラマー、Simon Phillips(サイモン・フィリップス)

あらゆるジャンルで活躍するが、初めに成果を上げたのはロック界である。ジェフ・ベック、ジューダス・プリースト、マイケル・シェンカー・グループ、ホワイトスネイク、ザ・フー等。特に、ジェフ・ポーカロの後任としてTOTOに加入したことにより一般的認知度も非常に高くなったと思います。

ジャズ・フュージョン界で言えばリー・リトナーマイク・スターンとの共演。フィリップ・セイスとピノ・パラディーノのトリオプロジェクトであるPSPや、上原ひろみのトリオにアンソニー・ジャクソンと共に参加しています。また、自身のソロ活動では変拍子多用プログレ色の強い音楽を演奏したりしています。

高いテクニックにパワフルかつシャープなグルーヴ、対応できるジャンルの幅広さなどにより広く支持されているドラマーです。

プレイスタイル

まず、 非常に高いテクニックを持っている。そのため、難度の高い楽曲にも対応することができる。このテクニックの高さのために、ロックのみならずフュージョン・プログレ・ジャズ等のジャンルに対応できるのだと思います。奏法はオープンハンド奏法であり、左右の手を交差させないのが特徴です。

グルーブについては、やはりロック・プログレ色が強い。非常にタイトで縦ノリが強いグルーヴです。スネアの音が「スパンッスパンッ」と非常に切れがよくシャープである。音粒が揃っており、一音一音丁寧かつ凄い大きい音で鳴らす。一方で横ノリはあまり出さない。ファンキーな音楽などには向いていないと思われます。身体を横に揺らして踊りたくなるようなグルーブというよりは、首を切れよく・深く・縦に動かしたくなるようなグルーヴです。「タイト・シャープ・キレが良い・パワフル」と言った単語が非常にマッチするグルーヴです。

ちなみに、演奏するジャンルが変わってもグルーヴ自体はあまり変えない。横ノリを求められる音楽でも、自分自身のグルーヴで叩く。本人的にはもしかしたら変えているのかもしれませんが。しかし、結果的にそれがサイモン・フィリップスの強い個性になっております。上原ひろみのジャズ・フュージョン色強い音楽性でさえ、そのまま自分自身のスタイルで叩くのですが、逆にそれがかっこ良かったりする。

フレージングも特徴的。センスで叩くという感じではなく、自分の手癖フレーズを、叩くタムを変えたり手順を変えたりして変化をつけていく。ポリリズムも多用する。センスで叩いている感じがしないと言いましたが、それを特に顕著に感じるのがフィルインの時。曲の流れに合ってなかったり、突如出現するような感じのフィルインをよく叩きます。しかし、これがまたサイモン・フィリップスの個性でもあり、マニアには堪らん。なんで、そんなフィルインを急に入れたの!?と言いたくなることがよくある堪らん

音粒を揃えて叩くところとか、リズムをタイトに叩くところとかを聞くと非常に真面目な性格なのかな、と感じます。しかし一方で、すぐにツーバスをドコドコする一面もある。ジャズ色が強い音楽でもツーバスを叩くことがある。ここらへんのブレなさが最高です

まとめ

サイモン・フィリップスはめちゃくちゃ上手いです。しかし、一方で突っ込みどころもちょこちょこあるドラマーでもあります。

ジャズなのにハードロックっぽいドラムを叩いたり、ツーバスをドコドコしたり、曲と合っているのか際どいフィルを入れたり、、、、、しかし、それが個性です。

個性が強いからこそ、人によっては意見が分かれるドラマーであることも間違いないとは思います。ジャンルが変わってもサイモン・フィリップスのドラムは「サイモン・フィリップス」が叩いていることがすぐわかる。それくらいに個性がある。そして、それが鬱陶しいと感じる人もいるかもしれません。

しかし、個人的にはむしろその点がサイモン・フィリップスの最も格好の良い点でもある。サイモン・フィリップスがフュージョンを叩くどうなるのか?ジャズを叩くとどうなるのか?いちいち気になってしまうようなドラマーです。中途半端にジャンルに合わせたドラミングは絶対しないからこそ、サイモン・フィリップスは格好が良いのです。そして、恐らくそれが理由で多くのミュージシャンに好かれているのだとも思います。

 - ドラマー ,

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