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スティーヴ・ハウ(Steve Howe)とは

      2017/05/14

スティーヴ・ハウ(Steve Howe)とは、イエスやエイジアでの活動で知られているイギリス出身のギタリストである。

経歴

Syndicats、In Crowdのメンバーとして活動を続けていたスティーヴ・ハウだが、彼をギタリストとして有名にしたのはやはり1970年に加入したイエスでの活動。プログレッシブロックの名盤として名高い『こわれもの』『危機』に参加し、名ライブアルバムである『イエスソングス』ももちろんスティーヴ・ハウである。また、イエスがおかしくなっちゃったアルバムでもある『海洋地形学の物語』(名盤です。)にも参加。異論なくイエスの黄金期を支えたギタリストである。

1980年代にイエスが解散した後は、直前にイエスにボーカリストとして加入していた、ボーカリストとしてはいまいち影薄いがプロデューサーとして超優秀であったトレヴァー・ホーンの作品に参加している。他には地味にディキシー・ドレッグスの作品に参加してスティーヴ・モーズとギターデュオを披露する。

1982年にはジョン・ウェットン、カール・パーマー、ジェフ・ダウンズと共にエイジアを結成。スティーヴ・ハウのミュージシャン人生、二度目のピークを迎える。プログレ界のオールスターが集まってわざわざポップスをやったエイジアですが、しっかりと売れる。その傍らでイエスはスティーヴ・ハウ抜きの新体制で再活動。同時に在籍メンバーの系譜がカオスになってくる

しかし、一度は脱退してその後戻ってきたジョン・ウェットンとの仲が上手くいかず、スティーヴ・ハウはエイジアを脱退することになる。こういうことがあるから、プログレバンドの関係図がめちゃくちゃになっていくんだよ。脱退後は元ジェネシスのスティーヴ・ハケットと共にGTRで活動。

1989年にはイエスのメンバーであった、ジョン・アンダーソン、ビル・ブルーフォード、リック・ウェイクマンと共に、メンバーの頭文字をとったABWHを結成。もはやイエス。わけわからん。しかも、途中でイエスのメンバーと合流して『ユニオン』という作品を発表。何がしてーんだこいつら

その後もスティーヴ・ハウはいろいろ活動しており、イエスも相変わらずで今のメンバーをいちいち憶えていられません

ちなみに、さりげなくクイーンの”Innuendo”でギター弾いている。

プレイスタイル

一言で言うと独特。ロックに囚われないプレイスタイルであり、あらゆるジャンルの影響が見られる。カントリー、ジャズ、クラシック、フラメンコ等。逆に言えばロック的なストレートな縦ノリは他のギタリストと比較すると弱い。また、ギターだけでなくあらゆる種類の弦楽器を使う。シタール、ペダル・スティール、リュート、マンドリン等。

乾いたサウンド、遅れ気味で疾走感の欠片もないが味のあるグルーヴ、音粒は揃わないが一つ一つの音に温かみがある。スティーヴ・ハウの個性でもある不揃いな音粒は、乾いたサウンドが操りにくいことも関係していると思われる。

スティーヴ・ハウのプレイの何が良いかって、一つ一つの製品を手作りしていくような職人的な気質があるところです。加工されている感じがなく、「生」の音をそのまま弾いているような、そのように心に響いてくるプレイなのです

音にはムラがあるし、弾き損じることもあり、リズムも超正確に弾くようなタイプではない。でも、そこにはソウルがあります。”シベリアン・カートゥル”を弾いている時の人間シーケンサーさんとユニゾンしている時の対比は聞いていてたまらないです。

ちなみに、スティーヴ・ハウはエレクトリックギター以外の弦楽器も数多く弾きますが、特にアコースティックギターの腕前は素晴らしく上手い。”Clap”を聞けばその実力がわかるだろう。

まとめ

プログレ界のギタリストは皆個性的ですが、スティーヴ・ハウももちろんその一人。特に、彼の場合はギターサウンドが生っぽくて、プレイの細かい部分まで”人間らしさ”がある。イエスの中でも最も人間っぽい音を出すプレイヤーだと思います。複雑な楽曲で構築美を重要視するイエスにいながら、プレイスタイルは人間っぽい温かみがあるスティーヴ・ハウ。でも、彼がいなければイエスの音楽は無機質になっていたかもしれない。

【参照】
スティーヴ・ハウ公式ホームページ

 - ギタリスト , ,

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