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スチュワート・コープランド(Stewart Copeland)とは

   

スチュワート・コープランド

スチュワート・コープランド

スチュワート・コープランド(Stewart Copeland)とは1952年7月16日アメリカ合衆国生まれのドラマーで、ザ・ポリスでの活動が最も良く知られている。

ザ・ポリスでも独特なドラミングを展開していたように、かなりの変態個性派。類は友を呼ぶというように、ザ・ポリス活動停止以後は変人との活動が多い。

カーヴド・エア、スタンリー・クラーク、ピーター・ガブリエル、オイスターヘッド(レス・クレイプール、トレイ・アナスタシオとのバンド)、デヴィッド・フュージンスキーなどと活動を共にしている。見事にまともなやつが一人もいない。その他映画のサウンドトラックも手がけている。

■来歴

カーヴド・エアでの活動

生まれはアメリカ合衆国。プロ活動はイギリスに移ってから。ドラム雑誌の記者、カーヴド・エアのローディーを経験したが、カーヴド・エアが新ドラマーを探している時に抜擢される。ちなみに、カーヴド・エアのボーカルであるソーニャ・クリスティーナとは後に結婚する(さらに後に離婚)。

「ザ・ポリス」プロジェクト始動

スチュワート・コープランドは、パンクのエネルギーを持ったギター・ベース・ドラマーによるトリオバンドの構想をしていた。そして、ギタリストとしてHenry Padovaniを誘い、「ザ・ポリス」としてプロジェクトを始動させる。

その後、カーヴド・エアでツアー中に、ジャズ・フュージョンバンドのラスト・イグジットで演奏するスティングを見て、ザ・ポリスに必要なベーシストと確信。「ロンドンに来る際には連絡するように」というメッセージと共に電話番号をスティングに渡す。その後スティングは実際にロンドンで活動拠点を移すことを決意した際に、スチュワート・コープランドに連絡をし、ザ・ポリスに誘われることになる。

ちなみにこの頃のザ・ポリスの楽曲はスチュワート・コープランドと彼の兄であるイアンにより作曲されていた。

ザ・ポリスにアンディ・サマーズが合流

元ゴングのマイク・ハウレットが、自身のレコーディング・ツアーメンバーとして、スティングとスチュワート・コープランドを誘った際に、ギターとして参加したのがアンディ・サマーズ。

すでにプロとして多くの作品に参加しており、確かな実力を有していたアンディ・サマーズは、すぐにスチュワート・コープランドとスティングにザ・ポリスへの加入を請われる。参加を承諾することにより、トリオではなくクワルテットとなるザ・ポリスだが、クワルテット編成は長くは続かない。

スティングはこの時点で才能を開花させており、スチュワート・コープランドよりも複雑な楽曲をつくりはじめるが、Henry Padovaniの実力が不足していることが問題であった。そのため、Henry Padovaniをバンドから去らせる決断をすることになる。

トリオ編成に戻ったザ・ポリスだが、金銭的な問題でアルバム制作は難航した。しかし、Eberhard Schoenerのツアーに帯同することにより、どうにかアルバム制作費を捻出することが可能となり、1978年にデビューアルバムを発表する。

「ザ・ポリス」世界的バンドへ

デビューアルバムを聞いたスチュワート・コープランドの兄マイルス・コープランドは、ザ・ポリスの可能性を察知し、同じくスチュワート・コープランドの兄であるイアン・コープランドと共にバンドのマネジメントを行う。

そして1979年に発表した『白いレガッタ』に収録されていた”孤独のメッセージ”が世界で大ヒット。スチュワート・コープランドのドラマーとしての実力も高く評価され、TAMAのメインアーティストとしても採用される。

その後、出していくアルバムは立て続けにヒットしていくが、バンド内での衝突も多くなり、とうとう活動停止。短期間での活動ではあったが、ロックの歴史に残るような伝説的バンドとしての地位は間違いなく確立したと言える。

ザ・ポリス以後。そして再結成。

スチュワート・コープランドは、ザ・ポリス『シンクロニシティ』をレコーディングしていた時期に、映画『ランブルフィッシュ』の音楽を手がけており、これが1984年にゴールデングローブ賞にノミネートされる。その後作曲家として、バレエ音楽やオペラの音楽まで手がけ、Hollywood界隈でひっぱりだこの存在になる。

一方、1988年にスタンリー・クラークと共にアニマル・ロジックを結成したことを機に、ドラマーとしての活動も再び活発化する。1999年にはプライマスの曲をプロデュース依頼されたことをきっかけに、変態ベーシストであるレス・クレイプールと共にオイスターヘッドを結成。さらに、2005年には変態ギタリストであるデヴィッド・フュージンスキーらと共にGizmoを結成。そして、とうとう2007年にはザ・ポリスの再結成を果たす。

■プレイスタイル

独特なプレイスタイルで、同じようなドラマーはいない、オンリーワンなタイプ。

ただ、スチュワート・コープランドのドラミングの凄みはなかなか言い表せれない。千手観音のように手が動き回るわけでもなく、リズムは結構前のめり、それでいてちょいちょい雑なところもある。

それでもスチュワート・コープランドのドラムは印象的であり、聞いている者の耳に直接入ってくる。彼の持つグルーヴ感、フレージング、サウンドはなぜか頭から離れ難い。

考えてみると、スチュワート・コープランドのドラミングは非常に感覚的なのである。彼はさまざまなリズムパターンを使いこなすが、それらを「お勉強」して身に付けたような感じはしない。彼はそれらのリズムパターンを「心」で理解している。そのような印象を受ける。だから、スチュワート・コープランドがあるリズムパターンを叩くと、そのリズムパターンへのしっかりとした愛情が感じられる。

スチュワート・コープランドにとって音楽とは、まさに「音」を「楽」しむものだと感じます。

また、ハイピッチなチューニングで叩くリムショットや、シンバル類の多用などで、浮遊感を演出するのも特徴的。

いい加減にスネア叩けよ、というくらいに叩かないときもある。感覚的にそれが「気持ち良い」と判断してそのようなプレイをしているのだろう。

感覚派なだけに、どこかで聞いたことあるようなありきたりな叩き方はなかなかしない。普通のドラマーだったら思いつかないような発想でドラムを叩き、しかもそれが見事にフィットする。

■まとめ

ザ・ポリスはスティングがどうしても目立ちますが、ザ・ポリス以後の活動をみていけば、スチュワート・コープランドが作曲家としてもドラマーとしても非常に高く評価されていることがわかる。

彼のドラミングは聞いていて楽しい。共演しているミュージシャンを見ていてもわかる。デヴィッド・フュージンスキー、スタンリー・クラーク、レス・クレイプール。こいつら全員、楽しいことが大好きな変態じゃないですか

心から音楽を愛する気持ちから繰り出される、人の感覚に直接働きかけるドラミングを一度体験してみてください。

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