Onkui Channel

全ジャンル対応音楽メディア

*

Tony Levin(トニー・レヴィン)「チャップマン・スティック使い」

      2017/05/14

セッションベーシストとして数多のミュージシャンのレコーディングやライブに参加してきた、Tony Levin(トニー・レヴィン)

ジョン・レノン、ピーター・ガブリエル、ポール・サイモン、ABWH、渡辺香津美、マイク・マイニエリ、リキッド・テンション・エクスペリメント、ブレッカー・ブラザーズ、さらには後期キング・クリムゾンの正式メンバーとして活動をしている。

上記のようにポップス、ロック、プログレ、フュージョン、さらにはワールドミュージックまで、あらゆるジャンルのミュージシャンと活動をしており、音楽的に広い対応力を持つ。

楽曲に合わせた音色作り・プレイスタイルをストイックに追求するタイプであり、その結果としてファンクフィンガーズ奏法やチャップマン・スティックの利用に繋がる。

セッションベーシストとしてのこういった姿勢によって多くのミュージシャンに支持されているのだと思います。

さらにハゲ。。。いやスキンヘッドのミュージシャンは上手いという都市伝説を証明しているベーシストでもある。ちなみに他にはフランク・ギャンバレ、ジョーダン・ルーデス、スティーヴ・スミスなどがいる。

プレイスタイル

トニー・レヴィンは音色が多彩であることが特徴のセッションベーシスト。クセの強い音ではあるが、幅広いジャンルに対応することができる音色であり、事実トニー・レヴィンは多様なジャンルのミュージシャンと活動を共にしている。強いて言えば、R&Bやファンク等のブラック色が強い音楽はあまり弾かない。

サウンド

コンプがかかった詰まったようなベースサウンドを基本として、多彩なサウンドを繰り出す。所謂コンプサウンドといった詰まった音色であり、アクは強いが、ポップスやロック、フュージョンなどとの相性は抜群である。

また、楽曲に応じたサウンドを追求することに余念がなく、エフェクターも使用するし、自らが全く新たなサウンドを作り出すこともある。

特にファンクフィンガーズ奏法とチャップマン・スティックの利用がその際たる例であろう。

ファンクフィンガーズとは、人差し指と中指にドラムスティックのようなものをはめて、それで弦を叩く奏法であるが、非常にパーカッシブなサウンドが出ることが特徴である。特に誰も真似をしていない奏法であるが、サウンドに与える変化は大きく、十分に実用的な奏法であると言えます。

またチャップマン・スティックという楽器を採用したことも特筆すべき点です。チャップマン・スティックとはタッピングなどを駆使して音を出す楽器である。トニー・レヴィンはこの楽器を両手タッピングを中心に、パーカッシブな音を出す楽器としてポップスやロックで採用しており、普通のベースでは絶対に聞けないような斬新なサウンドを繰り出すのである。特にキング・クリムゾンのエレファント・トークでは前面的に押し出されているが、驚くべきはポップスにおいてもこの特殊な楽器を使っていることであろう。

このように普通の人では考えつかないようなアイディアをベースに採り入れているが、このような突飛なアイディアを採り入れても全くキワモノとして扱われないのがトニー・レヴィンである。それは楽曲ありきでこのようなアイディアを採り入れており、あくまで音楽性を重要視している姿勢があるからであろう。とはいえ、最初の頃はチャップマン・スティックを使おうとして、拒否されたことが多々あるとのこと。

その他にもスラップ奏法を稀ではあるが披露する。オーソッドクスなスラップスタイルで普通に上手いのであるが、ディレイを駆使してスラップを行うなど、アイディアマンの側面はここでも表れる。キング・クリムゾンのSleeplessのスラッププレイは特に有名であり、ヴァン・ヘイレンがコピーを試みたという逸話もある。

また、スライドプレイも特徴的であり、タメの効いたねちっこいスライドを使うことにより微妙なニュアンスを演出する。

フレージング

フレージングも個性的なものが多く、その楽曲の核となるようなフレーズを弾くことも多い。特にキング・クリムゾンのエレファント・トークなどはその最たる例であろう。楽曲ありきのフレージングを行うが、無難なフレージングを弾くことはない。トニー・レヴィンをセッションに呼ぶことにより、作曲者も思いつかなかったようなアイディアが生まれることもよくあるのだと思います。実際にトニー・レヴィンが参加している作品はベースプレイが印象的なものが多い。

まとめ

サウンド・フレージング共にアクが強く、個性的なトニー・レヴィンですが、それでもセッションベーシストとして人気が非常に高い。それは楽曲ありきでベースを弾くその姿勢からでしょう。

無難なプレイに終始することはなく、常にそれ以上のアイディアがないかを模索し、実際にプレイに反映させるトニー・レヴィンは真のセッションベーシストといえると思います。

 - ベーシスト ,

  関連記事

キャロル・ケイ
キャロル・ケイ(Carol Kaye)とは

キャロル・ケイ(Carol Kaye)とは1935年アメリカ合衆国出身のベーシス …

no image
青木智仁(あおきともひと)とは

青木智仁(あおきともひと)とは、日本のセッションシーンで活躍したベーシストであり …

no image
Kai Eckhardt(カイ・エクハルト)

東洋的な響き・グルーヴが特徴のベーシスト、Kai Eckhardt(カイ・エクハ …

no image
ウィル・リー(Will Lee)とは

ウィル・リー(Will Lee)とは1952年生まれアメリカ合衆国のセッションベ …

no image
Paul McCartney(ポール・マッカートニー)

永遠に語り継がれるであろう音楽史上屈指のミュージシャン、Paul McCartn …

no image
Jaco Pastorius(ジャコ・パストリアス)「ベース界の革命児」

ジャズ・フュージョン界で活躍し、革命的なベースプレイにより後のベーシストに多大な …

no image
ウィリー・ウィークス(Willie Weeks)とは

ウィリー・ウィークス(Willie Weeks)とはセッション界で活躍するベーシ …

no image
John Deacon(ジョン・ディーコン)「縁の下の力持ち」

ロックバンドQueenのベーシストである、John Deacon(ジョン・ディー …

no image
スティーヴ・スワロウ(Steve Swallow)とは

スティーヴ・スワロウ(Steve Swallow)とは、1940年10月4日生ま …

no image
Anthony Jackson(アンソニー・ジャクソン)「全ジャンル対応セッションベーシスト」

数多くのミュージシャンの作品に参加している、全ジャンル対応スーパーセッションベー …